アパートなどの賃貸物件を借りる時に聞く「敷金」と「礼金」。
礼金とは家主さんに対してのお礼として支払うお金で、借りる人の家主さんに対する感謝の気持ちなので家主が請求すること自体なんだか間違っている気がしますが。
実際、不動産会社を介している賃貸アパートなどは家主と会うこともなかったりしますし、その上、不動産会社が仲介料を請求する場合はなんだか余分に払わされている感がつのらないこともないですよね。戻っては来ないお金ですし、、、まぁ近年は不動産会社が経営している所も多いからか、見直されてきたからか「礼金0円」なんてのもよく見かけるようになりました。

でも、「敷金」については意味合いが少々変わってきます。
ここでは「敷金」について改めて知っておいた方がよいこと、2020年から施行される民法ではどのように改定されているのかを知っておきましょう。
敷金は退去した後に次の人の為に家主が補修やクリーニングなどの費用としてつかうので、いくらかは返還されるかもしれないし、ほぼほぼ返還されることはないと思っている人も少なくはないと思います。
追加請求されないようにだけはしたい、と思っている人も。
しかし本当のことをいえば、これは実に曖昧だったのです。
本来「敷金」は物件を借りる際のデポジットの役割です。
「担保」です。何かの事情で家賃が払えなくなったり、退去時の原状回復のために使用されます。
多くの賃貸物件は退去時の原状回復が契約書に記載されています。

つまり、きちんと月々の家賃を支払って且つ入居者が綺麗に使用し原状回復もしてある状態であれば返還されるはずのお金です。
ですが、ハウスクリーニングや壁紙・畳の張替えなどで実際には敷金が返還されないことも多く、もともと諦めている人もいれば、敷金が返還されないことに納得がいかず消費者センターに相談する人もいます。

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民法改定

明治29年(1896年)に制定されてからずっと今まで約120年間もの間大きな見直しなどがされていなかった民法がやっと見直されました。
120年の間には世間は激しく変動しているのも関わらず、今まであまり見直されていなかったのはおかしいことですよね。
平成29年(2017年)民法改正案が可決され、令和2年(2020年)4月1日より施行されることが決定されました。その中において、「敷金返還の義務」と「原状回復費の負担割合」も明確になります。

敷金返還の義務

改定された民法での「敷金」の内容が明確になりました。わかりやすく簡単に説明すると、、、
  • 「敷金」は「担保」であり、退去後に返還される。
    また、入居者が払っていない月の家賃を敷金を充てるので、家主が無理に充当できる分の月の家賃を請求できない。
という内容です。

(実際はもっと堅い感じで記載されていますので、こちらはかなりほぐした説明になっています)
今までは敷金の返還時期さえも曖昧だったものが契約を終了し物件を返還した時に敷金は返還されるものと決まりました。

原状回復費の負担割合

今までは原状回復に対してどこまで原状回復するべきか範囲が曖昧でした。
2020年4月からは、
  • 入居者の過失による傷や汚れは入居者の負担、畳や壁・フローリングなどの日焼けによる変色で張替え補修が必要な場合は家主の負担。
  • たばこのヤニによる変色や臭い、ネジや釘の跡は入居者の負担、壁に貼った絵やポスターの跡や画びょうの跡(下地ボード張替え不要の場合)は家主の負担。
  • 子どもも落書きや壁床の傷、ペットによる傷や臭いの修復は入居者の負担、壊れていない網戸の張替えや地震などの自然災害によるガラスの割れなどは家主の負担。
などなど、もちろんこの他にも細かい項目が設けられました。
入居者が負担すべき原状回復と家主が負担すべき原状回復がはっきりされましたので、今後入居者が退去する際の立ち合いにて明確にお互いが主張できるようになります。

最後に

かといって、賃貸物件を借りる際に賃貸契約書は必ず隅々まで読んでおきましょう。
ハウスクリーニングは次の人の為に家主が行うものではありますが、「敷金に退去後のハウスクリーニング費用を含む」などと記載されていることもあります。
民法改正により制定された内容は具体的に賃貸契約者に記載されていないような内容でトラブルを防ぐために、入居者・家主どちらにも公平で解決できるようにと制定されるものです。
2020年の施行後は敷金に対するトラブルが減っていくといいですね。
DIY可能な原状回復不要・敷金礼金なしの物件を借りるという方法もありますが・・・
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