もう間近に迫ってきた2020年の東京オリンピック・パラリンピック。それに向けてのいろいろな取り組みなどを検索してみていたら、1つの記事に目が止まりました。
1964年に開催された東京オリンピックンお閉会後、パラリンピックに向けてあちらこちらにある段差の問題解決としてスロープを設ける、というものでした。そして、それが人々の福祉に関する考え方を変えるきっかけの一つになったのです。
1964年の当時は、車椅子で何処でも行けるような設備などはほとんどなかったのです。しかし、パラリンピックには、もちろん車椅子の選手も大勢いるので、選手村や競技場の周りなどスムーズに行き来できる設備が必要です。
でも残念ながらパラリンピックに掛けられる予算がもうあまりなく、またどのような設備をしたらいいのか困っているところにでてきた案が「スロープ」でした。本核的なスロープを設けるのは時間も予算も厳しかったので、運営スタッフやボランティア、自衛隊までもが協力して手作りでスロープを作っていったそうです。
廃材を集め、形も色も揃っていないつぎはぎだらけのスロープですが、多くの人の協力で次々とスロープが作られ、競技者たちの助けになったそうです。
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意識の高まり

この事を期に人々の意識に変化がでてきました。それは、健常者だけではなく車椅子が必要な人々や介助者にも変化を及ぼしました。
健常者は、少しの段差でも車椅子には大きな障害になっていることに気づかされました。
車椅子利用者は、今まで段差のせいで車椅子で行けるところが少なかった為、外に出ることを躊躇してしまっていたこと。一人でもいける場所が増えること。
介助者は一人では大変だった介助が、スロープが出来ることで介助者の負担を軽減することが出来ること。
「スロープ」ひとつが、誰もが住みよい場所になるように意識を変えていきました。そして、多くの人の呼びかけや協力で、少しづつゆっくりではありますが、駅や施設にスロープが設備されるようになってきました。
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日本は進んでいる?

日本はスロープやバリアフリーなど、世界の中では進んでいるとも言われています。本当にそうなのでしょうか?
2020年の東京オリンピックに向けて至る所で改善がなされていると思います。
電車は車椅子専用のスペースをよく見かけるようになりました。電車の車両トイレも車椅子が十分に入れる広さのトイレが設備されているのもよく見かけるようになった気がします。駅やいろんな施設にスロープやエレベーターなど改善されているのが感じられます。
ただ、やはりすべての場所で、という訳にもいかないのも現実です。同じ公共交通機関でも、バスに車椅子はなかなか難しいようですし、日本に多い神社仏閣も車椅子では難しいところが多いです。
以前ポーランドに行った時、どの歩道橋の両サイドにもエレベーターが完備されていました。残念なのは、人が2人くらいしか入れない大きさだったりするものが多かったので、車椅子の利用は無理だとは思いましたが足の悪い人やお年寄り、ベビーカー利用の人にはとてもやさしいと感じました。
日本は地震が多い為、歩道橋全てにエレベーターを設営するのは難しいのでしょう。
また、外国からの観光客も増えることを見込んで東京周辺や主要な都市、有名な観光地周辺は改善が進んでいますが、なかなか地方となると難しいのが現実なんだとも感じます。地方のすべての駅にスロープやエレベーターが完備されているわけでもありませんし。それでも、日本は進んでいる国の一員にあげられるのです。
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店先のスロープ

最近スコットランドの小さな小さな町ですが夏には観光客で賑わう町に行った時、意外に車椅子の観光客を見かけました。ほとんどはお年寄りでしたが。そして目にした光景が、車椅子利用者は店先に待ち、一緒にいた家族だけがお店(お土産屋さんや商店など)に入っていく姿でした。
小さいお店だと昔ながらの建物を基本に使われていたりするので、店先に少しの段差があったりします。
そのようなお店が建ち並んでいるうちの一つの前で車椅子の女性が外から娘(たぶん)に「あれは何?」と店の中を指さしていました。
すると店の中から店員が現れ「どうぞ入って見てください。」と言って簡易のどう見ても手作りのスロープを置きました。車椅子の女性は嬉しそうでした。
私はとても良い一瞬を目にすることが出来ました。たぶん、ずっとスロープを出しておくのは通りを歩く人々の邪魔になるので、気が付いた時で余裕がある時に出してあげるのでしょうが、店員さんの心使いに感動でした。

おしまい

人々の意識の持ちようで皆が過ごしやすい場所が気持ちが暖かくなれる場所が増えていくことを望みます。

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